格安SIMでキャリアアグリゲーションは効果ある?ドコモ系MVNOで検証してみた

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ca_20150716

今回は、格安SIMでキャリアアグリゲーションが効果を発揮するのか確認してみたいと思います。

キャリアアグリゲーション (以下、CA) の技術について簡単に説明すると、今までは1つの周波数バンド (b1/b3/b19/b21のどれか) を使って通信していたのを、2つの周波数バンド (b3とb19など) を束ね 、通信速度を向上させる技術です。CA対応エリア、CA対応端末があれば速度向上が見込めることになります。
詳しくは、各自で調べてみてください (簡単に情報が見つかると思います) 。

何故か「格安SIMでCAは使用できない」と思っている人が多いようです。
そんなことはありません。

CA対応端末を所有しており、CA対応エリアであれば、
格安SIMでもキャリアアグリゲーションの効果はあります。

格安SIMでは使用できないと思っている理由として、まだCA可能なエリアが少ないのが現状 (多くの人が体感できない) 、CA状態が確認できないことが、あげられるかもしれませんね。CAに対応しているエリアは、ドコモのサイトで確認できます。

PREMIUM 4G(TM)の提供エリア | エリア | NTTドコモ

上のPREMIUM 4Gの提供エリアを見てもらうと分かると思いますが、対応しているエリアがまだまだ限定的です。

ドコモのキャリアアグリゲーション組み合わせ

では、CAの組み合わせを確認してみましょう。
ドコモ (ドコモ系MVNO) で対応しているCAの組み合わせは下記の通り(最大下り225Mbps/上り50Mbps)

  • CA_3-19 1.7GHz帯 (B3) + 800MHz帯 (B19)
  • CA_1-21 2GHz帯 (B1) + 1.5GHz帯 (B21)
  • CA_1-19 2GHz帯 (B1) + 800MHz帯 (B19)

CA効果があるのか、検証してみた!

では効果があるのか、検証してみた内容を紹介したいと思います。
検証内容は下記の通り ↓

  • 【端末/SIM】GALAXY J SC-F / IIJmio
  • 【端末/SIM】GALAXY S6 edge SC-04G / IIJmio
  • 【場所】渋谷(センター街付近)
  • 【時間】16時あたり (比較的、帯域が空いている時間帯)

端末はGalaxy J(CA非対応、クワッドバンド) とGalaxy S6 edge (CA対応)となり、両方の端末にIIJmioを使い、CA対応端末と非対応端末で、速度の差が分かるようにしました。

また、galaxy Jの方はバンドを固定して、各バンドでの速度の違いも確認してみました。

ca_1_0_20150716

左がband19固定したgalaxy J、右のgalaxy S6 edgeはband3とband19のCA_3-19。

見ての通り、

  • Galaxy S6 edge(B3とB19のCA) → 18.62Mbps
  • Galaxy J (B19のみ) → 8.25Mbps

となっています。

速度差は単純に10Mbps程度といったいったところです。

ca_1_1_20150716

解説は省きますが、galaxy S6 edgeは「CA_3-19」になっているのが確認できます。相対的に信頼性が高い方が優先されるプライマリはband19、セカンダリがband3となっています。

では、次の画像を見てみましょう ↓

ca_2_0_20150716

左がband3固定したgalaxy J、右のgalaxy S6 edgeはband3とband19のCA_3-19。

下り結果は、

  • Galaxy S6 edge(B3とB19のCA) → 14.95Mbps
  • Galaxy J (B19のみ) → 6.83Mbps

となっており、galaxy S6 edgeの方が速い結果になりました。
速度差は約8Mbps程度でしょうか。

ca_2_1_20150716

キャリアアグリゲーションの速度は、各周波数の速度を足したもの

CA_3-19は、Band3とBand19の束ねて速度を向上させているので、galaxy Jで計測したband3とband19の速度を足すと、大体galaxy S6 edge(CA_3-19)の速度結果になります。

8.25Mbps (b3の結果) + 6.83Mbps (b19の結果) = 15.08Mbps

CA_3-19の組み合わせのgalaxy S6 edgeは、14.95〜18.62Mbpsの結果だったので、(状況によって速度差がありますが)大体CA_3-19の速度結果に近い形となりました。

ただ、この結果のように足した速度になるとは限らず、ピーク時間帯などは、ほとんど効果が感じられない時が多い結果でした。

まとめ

見てきた通り、「格安SIMでもキャリアアグリゲーションの効果あり」という結果になりました。場所や電波状況にも寄りますが、少なからず効果はあります。

わたしも渋谷を徘徊しながら格安SIMを使って計測していたのですが、CA対応エリアであれば、必ずCA対応端末の方が、速度が出る状況でした (時間帯などによるかも…) 。

ドコモ系MVNOで、SIMフリー端末を使う場合、CA対応端末であってもIMEI制限が掛かっており (ドコモの相互接続性試験(IOT)を通していない端末はIMEI制限対象らしい…)、CAにならないそうです。

今後、端末検討時にキャリアアグリゲーションが可能なのかも、一つの基準として考えてみるとよいかもしれませんね!

追記:
SIMフリーのモバイルWi-Fiルーター「MR04LN」でドコモ網 (格安SIM) で、CA可能なことを確認しました!

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • すばらしい検証データですね☆
    私の環境下でも混んでない時間帯であれば速度アップは体感してましたが(IIJmio×HW-02G)、具体的なデータを提示していただき大変参考になりました!ありがとうございました☆

    • ZMさん

      まだまだCAエリアが少ないのが難点ですね…。CAエリアを探す方が苦労します(笑)

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